経済産業省が行うエネルギー使用合理化事業者支援事業は「エネ合」と呼ばれ、省エネルギーとなる設備の導入について、かかる費用の1/4~1/2が補助される補助金です。申請可能な業種は限定されておらず、また中小企業でも中小企業以外でも申請することができます。省エネルギーを目的とした補助金と言えばこれ!というくらいメジャーな補助金です。
毎年4〜6月に公募があり、エアコンなどの空調機器やLED照明をはじめ、ボイラーや冷凍冷蔵設備などの入れ替えにかかる費用に使えます。
エコ・プランではエネルギー使用合理化事業者支援事業において豊富な実績があります。
対象設備例
エアコン ボイラー BEMS INV安定器 高効率水銀灯 LED照明 冷蔵庫 冷凍庫 エコキュート 洗浄機 給湯器 ポンプ ファン トランス 省エネベルト 断熱・熱反射フィルム 太陽光パネル 蓄電池
対象施設例
オフィスビル テナントビル 駅ビル 工場 ゴルフ場 ホテル・旅館・宿泊施設 学校 病院 公共施設 マンション ドラッグストア デパート アミューズメント施設 ショッピングセンター スーパー 老人ホーム 福祉施設 飲食店
エネルギー使用合理化事業者支援事業の申請パターンとしては、大きく分けて以下の2パターンがあります。
Ⅰ. 工場・事業場単位での省エネルギー設備導入事業
補助率 | 1/4~1/3(エネマネ事業※ 1/3~1/2) |
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対象設備 | 問いません。更新・新設ともに可能です。 |
補助金限度額 | 上限15億円、下限100万円 |
申請条件 | 申請するには省エネ率や省エネ量、費用対効果など、定められた条件をクリアする必要があります。 |
※エネマネ事業とは
エネルギーマネジメントシステム(EMS)を用いたエネルギー管理支援サービスを提供し、最適な省エネルギー対策をサポートする業者(エネマネ事業者)と契約し、より効果的な省エネ対策を実施する事業。
エネルギーマネジメントシステム(EMS)とは、消費した電気、ガス、熱を見える化し、最適な運用管理を行う機能持ったシステムのこと。
Ⅱ. 設備単位での省エネルギー設備導入事業
補助率 | 機器費の1/3 |
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対象設備 | 空調、照明、ボイラ、冷凍冷蔵設備、など指定があります。更新工事のみ対象です。 |
補助金限度額 | 上限3,000万円、下限30万円 |
申請条件 | 一定以上の省エネ性の高い設備を選定する必要があります。 |
申請ポイント①
申請する状況に適した申請パターンを選ぶ必要があります。以下に簡単な特徴を記載いたしましたので、判断基準の一つとしてご覧ください。
設備単位
- 申請や採択後の書類作成が簡単で、準備する証書類も少なめです。
- 既存設備を更新する事業に対する補助金のため、新設工事は対象となりません。
- 補助されるのは機器費のみのため、工事費(作業費)等は全額負担となります。
- 補助される設備の種類が指定されており、指定以外の機器費は補助金が出ません。
- 採択後、以下の条件をクリアすることで補助金が交付されます。
「申請時に算出した省エネルギー量(計画省エネ量)を、事業実施後のデータ検証で100%以上クリアしていること」
※「設備単位」においては年々、より簡単に申請できるようになってまいりました。
工場・事業場単位
- 準備する証書類が多く、申請や採択後の書類作成に時間と手間がかかります。
- 省エネされる事業であれば、設備は問いません。
- 機器費や工事費等、事業に係わる費用全体に対して補助され、さらにエネルギーマネジメントシステムを導入してエネマネ事業者と契約することで補助率が大きくなります。
- 採択後、以下の条件をクリアすることで補助金が交付されます。
「申請時に算出した省エネルギー量(計画省エネ量)が、事業実施後のデータ検証で100%以上クリアしていること」
「あらかじめ指定された省エネ量や省エネ率、費用対効果などの条件を満たしていること(※事業内容により条件が変わります)」
申請ポイント②
例年、「中小企業であること」が採択の評価対象として加えられていますので、中小企業の皆様は採択されやすい状況です。
平成30年度エネルギー使用合理化事業者支援事業では、成果報告会の内容にもありますように、中小企業の採択率は61%となっており、過半数を超えております。
ただし、年々予算案額が縮小傾向にありますので、お早めに検討いただくのが最善と思われます。
予算案 過去3ヶ年
(省エネルギー投資促進に向けた支援補助金/省エネルギー投資促進に向けた支援等補助金)
平成29年度 | 672.6億円 |
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平成30年度 | 600.4億円 |
平成31年度 | 551.8億円 |
注意
上記内容は平成30年度エネルギー使用合理化事業者支援事業を参考にしております。
エネルギー使用合理化事業者支援事業が今の形態になってからは、例年の内容はそれほど大きく変わってはおりませんが、平成31年度も全く同様になるという確証はございませんのでご了承ください。