令和6年度予算の概算要求が、各省庁から発表されております。今回は令和6年度に、設備更新の際に活用できる省エネ補助金についてご紹介します。
目次
【経済産業省】
省エネルギー設備への更新を促進するための補助金 360億円(昨年度261億円)
【事業概要】
工場・ 事業場において実施されるエネルギー消費効率の高い設備への更新等を以下の取組を通じて支援する。
※下記(1)及び(2)は 、過去に採択した複数年度の設備更新案件の実施
(1)先進事業
→補助率:中小企業10/10以内、大企業3/4以内 等 上限額:15億円
(2)オーダーメイド型事業
→補助率:中小企業10/10以内、大企業3/4以内 等 上限額:15億円
(3)指定設備導入事業
→補助率:1/3以内 上限額:1億円
(4)エネルギー需要最適化対策事業 (エネマネ事業)
→補助率:中小企業1/2以内、大企業1/3以内 上限額:1億円
「経済産業省」概算要求のPR資料
省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費 910億円(新規)
【事業概要】
工場・ 事業場において実施されるエネルギー消費効率の高い設備への更新等を以下の取組を通じて支援する。
(1)先進事業
→補助率:中小企業2/3以内、大企業1/2以内
上限額:15億円(非化石転換設備の場合は20億円)
(2)オーダーメイド型事業
→補助率:中小企業1/2以内、大企業1/3以内
※投資回収年数7年未満の場合は、中小企業1/3以内、大企業1/4以内
上限額:15億円(非化石転換設備の場合は20億円)
(3)エネルギー需要最適化対策事業 (エネマネ事業)
→補助率:中小企業1/2以内、大企業1/3以内
上限額:1億円
「経済産業省」概算要求のPR資料
中小企業等エネルギー利用最適化推進事業費 32億円(昨年度8億円)
【事業概要】
(1)エネルギー利用最適化診断事業・情報提供事業(補助金)
中小企業等の工場・ビル等のエネルギー管理状況の診断、AI・IoT等を活用した運用改善や再エネ導入等提案に係る経費の一部を国が支援する。また、診断事例の横展開、関連セミナーへの講師派遣も実施する。
→補助率:9/10
(2)地域エネルギー利用最適化取組支援事業(補助金)
省エネのみならず再エネ導入等も含むエネルギー利用最適化に向け、中小企業等が相談可能なプラットフォームを地域毎に構築し、省エネ診断・アドバイスを行える専門人材の育成を行うととも
に相談に係る相談窓口や支援施策などをポータルサイトに公開する。
→補助率:9/10
(3)専門人材拡大に向けた調査分析事業(委託費)
中小企業向けに省エネ診断・アドバイスを行う専門人材を拡大する上での課題や方策について分析を行うための委託調査を実施する。
「経済産業省」概算要求のPR資料
【環境省】
工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業(SHIFT事業)90億円(昨年度36億8500万円)
【事業内容】
①CO₂削減計画策定支援(補助率:3/4 補助上限:100万円)
中小企業等による工場・事業場でのCO₂削減目標・計画の策定を支援
※CO₂排出量を見える化するDXシステムを用いて運用改善を行うDX型計画は、補助上限200万
②省CO₂型設備更新支援
A.標準事業(補助率:1/3 補助上限:1億円)
→CO₂排出量を工場・事業場単位で15%以上又は主要なシステム系統で30%以上削減する設備更新を支援
B.大規模電化・燃料転換事業(補助率:1/3 補助上限:5億円)
→主要なシステム系統でi)ii)iii)の全てを満たす設備更新を支援
i)電化・熱料転換 ii)4,000t-CO₂/年以上削減 iii)CO₂排出量を30%以上削減
C.中小企業事業
→中小企業等による設備更新に対し、i)ii)のうちいずれか低い額を支援(補助上限:0.5億円)
i)年間CO₂削減量×法定耐用年数×7,700円/t-CO₂(円) ii)補助対象経費の1/2(円)
③企業間連携先進モデル支援(補助率:1/3、1/2 補助全体上限:5億円)
Scope3削減に取り組む企業が主導し、サプライヤー等の工場・事業場のCO₂排出量削減に向けた設備更新を促進する取組を支援(2ヵ年以内)
④補助事業の運営支援(委託)
CO₂排出量の管理・取引システムの提供、実施結果の取りまとめ等を行う。
「環境省」補助金・委託費等事業(事業概要)
最後に
今回ご紹介した内容は、各省庁から財務省に提出された概算要求であり、確定している内容ではありません。ご了承いただいたうえで、予算や事業計画にお役立てください。最近は、地方自治体から募集している補助事業も多くありますので、最新の情報は都度お知らせしていきます。
◆こちらもご参照ください。