東京都足立区にある、私立学校の体育館で助成金を活用したエアコン新設工事を行いました。
3面がガラス張りという体育館の設計上、一日を通して陽が差し込んで気温が上昇しやすい状態でした。そのため、夏場の熱中症対策として体育館へのエアコン新設を検討されていましたが「エアコンをつけてもしっかり冷えないのでは?」という不安を持たれていました。
また、お客様としては「夏休み中にはエアコンを使用したい」「室内機は体育館を使わない1週間で工事をしてほしい」という希望があったため、お客様の希望通りに工事が完了するかも不安視されていました。
お客様の不安を同時に解消するために弊社からは、風量の多い10馬力(※)のエアコンを選定しました。能力の高い機器を選定し、設置台数を減らすことで少しでも短い工期で作業ができるように提案するためです。
さらに、室内機の台数を減らしたとしても、しっかりとエアコンの能力が発揮できる配置を考えました。
(※)10馬力は平米数「165~243㎡」、坪数「50~73坪」、畳数「100~146畳」ほどの施設を冷やすのに適しています。
体育館へのエアコン新設工事に関して、下記4点に配慮して作業を行いました。
- 体育館内での競技に支障をきたさないようにエアコンの設置位置を考え、バスケットゴールの位置を移動
- 室外機に生徒やボールがぶつかって故障しないように防球ガードを設置
- 体育館の内装に調和するように室内機を囲う鋼材を塗装
- 暖房運転時に、暖かい空気が上に昇ることを抑えるためにエアー搬送ファンをエアコンの上に設置して気流を調整
通常のエアコン新設工事よりも作業時に配慮する点が多くありましたが、お客様の希望通りの工期内で無事に工事を完了することができました。真夏日でもしっかりと体育館内が冷えて「先生や生徒からも好評です」というお言葉を頂きました。
また、今回は東京都私学財団様の助成金を活用した工事でした。
東京都私学財団様では、今年度から新たに体育館へのエアコン新設に対して1/2の助成金が出ることになったため、その助成金を活用することを弊社からご提案したことで発注を頂きました。
「体育館を災害時に地域の避難所として提供する」ことが今回の助成金事業の条件と定められているため、着工前に区役所とも協定を結びました。
今回お客様にとっては初めての、東京都私学財団様の助成金を活用した工事となりました。
弊社が助成金事業工事の経験が豊富ということもあり、申請や必要書類の準備などにご協力させていただいた結果、「助成金事業に関して何の不安もありませんでした」というお言葉も頂きました。
今回のエアコン新設工事では、下記日程にて検証を実施しております。
- 計測実施日 2021年8月23日(月)13:00
- 外気温 33.5度
- 設定温度 22度
- 体育館内空調温度 23.8度
コラム
- 私立学校体育館空調設備新規導入費助成金
令和3年度より新たに導入された助成金事業で都内の私立小学校・中学校・高等学校・特別支援学校、専修学校(高等課程)が対象となっています。
エアコンを新設することで、体育館内での熱中症事故発生を防止することはもちろん、災害時に体育館を避難所として提供することを国や各自治体と合意することが条件となっています。
助成対象の限度額は1校あたり3000万円で、対象となる経費の1/2の補助を受けることができます。
詳しくは、下記サイトをご参照ください。
出典:公益財団法人東京都私学財団
令和3年度 私立学校体育館空調設備新規導入費助成事業のしおり