ここ数年で普及している『フィルターお掃除ロボット付き』のエアコン。フィルターの汚れを気にしなくてもいいので便利かもしれませんが、だからと言って何も気にしなくていいわけではありません。どういったメンテナンスが必要かを知っておきましょう。
1、フィルター掃除で除去されたホコリはどこへ?
フィルターに付着したホコリを自動で清掃してくれるロボットですが、取り除いたホコリはどこへ行ってしまうのでしょうか?
大体の機種は除去したホコリを溜める場所があります。中には配管を通して外に排出する機能があるものもあります。そのため、
『溜まったホコリを定期的に捨てる必要があっても、どこに溜めているのかわからないから捨てられない』
『外に排出する配管にホコリが詰まってしまって排出してくれない』
といったような問題が考えられます。
ロボット付きは機能が複雑になり、専門家じゃない人がメンテナンスをすると故障の原因にもなりかねませんので、専門家による定期的なメンテナンスが必要です。
2、お掃除付きでもエアコン内は汚れている
多くのお掃除ロボット付きエアコンのロボットが掃除してくれるのは、あくまでもフィルターです。それらの機器では熱交換機やドレンパン、ドレンホースやドレンポンプ、吹き出し口やファンの汚れはきれいになりません。
近年熱交換器を洗浄してくれる機器も販売されていますが、汚れが溜まるダストボックス含め、ロボットが掃除してくれない箇所には汚れが蓄積し、カビが発生します。衛生的にも水漏れや故障を防ぐためにも定期的な分解洗浄が必要です。
※お掃除ロボットが掃除できない箇所の一つであるドレンパンの汚れは、水漏れの原因となります。
3、ロボット付きのメンテナンスは高度な技術が必要
『お掃除ロボット付き』のエアコンは、作りが複雑のためメンテナンスには高度な知識と技術が必要になります。どうしても通常の物に比べて時間とコストがかかってしまうのが現状です。
お掃除ロボット付きエアコンは、フィルター掃除を自分で定期的にできない事情があるユーザー様にとっては、画期的な機能です。新規エアコン工事の際は『機能性』だけはなく、『メンテナンス性』『維持コスト』といった要素もご検討ください。
by ESC事業部 テクニカルサポートグループ CK課 中田