夏が近づくにつれて気温や湿度がどんどん高くなると、エアコンの冷房運転を使用する機会が増えていきます。
いざ、エアコンを付けてみると「冷風が出てこない」「風量が弱い」といった症状が起きたことはないでしょうか。
多くの方は故障と判断し、修理業者を呼んでしまいますが、原因によっては修理業者を手配しなくても自分で解決できる可能性があるのです。
この記事では、エアコンが効かない原因と対応方法、掃除方法などについてご紹介します。
目次
エアコンが効かない5つの原因と対処法!自力で解決できるケースを解説
エアコンが効かない原因として、自力で解決できるケースは下記の5点に分けられます。
●運転モードや設定温度が悪い
●汚れが蓄積している
●室外機置場の状況が悪い
●外部の熱を取り込みやすい環境の室内で使用している
●エアコンの電装部の一時的な不具合
早速、対応方法も併せて見ていきましょう。
運転モードや設定温度が悪い

冬に使用した「暖房運転」のままで運転していたり、省エネを考えて「送風運転」や高めの設定温度で運転していると、エアコンの効きは良くなりません。
運転モードが「冷房」であっても、弱や静風など控えめな風量になっている場合、設定した温度に到達するまでは時間がかかります。
【対応方法】
運転モードを「冷房」「除湿」などの冷風が出てくるモードに設定して、冷風が出てくる設定温度まで下げましょう。
ポイントはいつも設定している温度より下げることです。
一気に冷やしたい場合は、設定温度に達するまで風量を「強風」に設定し、設定温度に達してから「自動」にすることをおすすめします。
汚れが蓄積している

エアコンに汚れが溜まるとエアコンが効かないことがあります。
効きが悪くなると、設定温度に達するまでのエアコンの稼働時間も長くなるため、消費電力量と電気代が増加する悪循環に陥るでしょう。
実際、エアコンの風量が汚れにより10%低下すると、電気代は約20%増加すると言われています。
エアコンのトラブルの約70%は汚れによるものとされており、放置するとエアコンに高負荷がかかることから、異常停止や水漏れなどのトラブルを起こす可能性があります。
特にフィルターの汚れは風量を弱め、冷房効果を著しく低下させてしまうでしょう。
「掃除をしただけで、問題が解決した」という声をよく聞きます。特にエアコンの場合、故障と誤解して空調業者に依頼してしまうと、修理対応の度に費用がかかってしまうことになります。
【対応方法】
エアコンクリーニングをおすすめ致します。
エアコンクリーニングを行うことで、『電気代の削減』『故障のリスク軽減』『エアコンが長持ちする』など多くのメリットがあります。
エアコンクリーニングの詳細については、下記ページをご参照ください。
業務用エアコンクリーニングならエコ ・ プランにお任せ !

外部の熱を取込みやすい環境の室内で使用している

エアコンを使っているのに室内が冷えにくい場合は、日光が原因かもしれません。
特に、南や東に窓のある部屋は、直射日光が入り込むことで室温が上昇しやすくなっています。そのため、「エアコンをどれだけ稼働させても室内が冷えない」といった状況に陥りやすいのです。
【対応方法】
直射日光を部屋の中に入れない環境を作りましょう。
カーテンやブラインドを閉めて日光を遮ったり、遮熱効果のあるフィルムを直接窓に貼ることは効果が高いと言われています。
また、窓の外にすだれや緑のカーテンを設置することも有効です。
室外機置場の状況が悪い

室外機は、冷房時に室内の熱を外に逃がし、暖房時には外気からの熱を取り込む役割があります。
そのため、室外機がうまく作動しなければ「冷えない」「暖まらない」という症状が現れます。
室外機の周りに物が多くあったり、汚れが溜まってしまうと冷却・排熱の機能を損ねてしまうので注意してください。
【対応方法】
室外機の周りに物が多くあり風の通りが悪くなっている場合は、なるべく物を減らして熱がこもらないようにしましょう。
落ち葉やごみが室外機の周りに溜まっている際は、掃除をして取り除きます。
※外気温が43度を超えるとエアコン内の電子部品の発熱が規格値をオーバーする場合があり、多くのメーカーで能力が落ちるようです。
規格値をオーバーすることが、猛暑時にエアコンが効きにくくなる原因のひとつとされています。
この対処方法については下記のページをご参照ください。
エアコンが耐えられるのは43度? 室外機を冷やす3つの方法
エアコンの電装部の一時的な不具合

エアコンが冷えない理由として、停電による電装部の一時的な不具合もあげられます。
落雷や突風、地震などで電線がダメージを受けた場合、一時的な不具合が起きている可能性も捨てきれません。
また、近隣で火災が起きた際も電線が被害を受けることがあるでしょう。
エアコンの電装部に不具合が生じると、エアコンが上手く稼働しなくなってしまいます。
【対応方法】
エアコンの電源を一度切ってみることをおすすめします。
電源コードを抜いて、そのままの状態で5分程おいてから、再度電源を入れてみましょう。
完全に停電している場合は、電気復旧のタイミングで急にエアコンが稼働してしまうと、大きな負荷がかかるので、電源コードを抜いておき、電気復旧後に電源を入れます。
【自力で解決できない】エアコンが効かないときの原因と対処法とは?
エアコンが効かない原因として、自力で解決できないケースもあります。
代表的なケースを4つ見ていきましょう。
●冷媒ガスが漏れている
●エアコンの能力が足りていない
●エアコン自体が故障している
●室内機と室外機を規定の距離以上に離している
冷媒ガスが漏れている

エアコンで「冷房運転しても涼しくならない」「暖房運転しても暖かくならない」という時は、冷媒ガスの漏れの可能性が高いです。
ガス漏れしている状態だと、いくら設定温度を変更しても温度調節がうまく効かなくなります。
ガス漏れの原因としてよくあるのが、「エアコン取り付け時の施工不備」「室外機の移動や転倒」「経年劣化による部品の腐食」になります。
【対応方法】
ガス漏れを直すためには、漏れ箇所を特定し塞いで新しい冷媒ガスを補充する必要があります。
また、経年劣化で部品が腐食している場合は部品交換作業も必要になります。
ガス漏れが疑われる際は、エコ・プラン(0120ー39-6366)にお問い合わせください。
【ポイント!】
全ての業務用エアコンの管理者は、3か月に1度「簡易点検」の実施が必要です。
また、圧縮機定格出力7.5kw以上のエアコンの場合、必ず第2種冷媒フロン類取扱技術者の資格を持つ有資格者による「定期点検」が必要になります。
詳しくはこちらのページもご参照ください。
業務用エアコンに点検義務があるってご存知ですか?
エアコンの能力が足りていない

エアコンの能力が足りていないと様々なデメリットがあります。
●室内を冷やす、暖めることが十分にできず、設定温度に到達するのに時間がかかる
●設定温度になるまで常に最大能力で運転を続ける為、電気代が大幅にかかる
●コンプレッサーと呼ばれるエアコンの心臓部分に負荷がかかり、故障の原因になる
【対応方法】
この場合は、「新しいエアコンへの入れ替え」もしくは「エアコンの増設」をおすすめ致します。
エアコン自体が故障している

上記した原因に心当たりがない場合は、エアコンが故障している可能性も考えましょう。
エアコンの風自体が出ていなかったり、ランプが点灯をし続けていたりするのは故障のサインです。
メーカーにもよりますが、故障のサインをタイマーランプの点灯で知らせる機能がついているものも多くあります。
【対応方法】
エアコンを自分で修理する方法などはネットに紹介されていたりしますが、下手に行うと故障を悪化させてしまいます。
メーカーに修理をお願いするなど、プロの業者に頼むことをおすすめします。
故障の原因が点滅の仕方の違いによって示されている場合もあるので、購入時の説明書を確認してみましょう。
室内機と室外機を規定の距離以上に離している

室内機と室外機が規定の距離以上に離れている場合も、エアコンが効かない原因となります。
【対応方法】
エアコンの室内機と室外機をつなげている冷媒配管の距離は、一般的には機種によって決められています。
●ルームエアコン:15メートルまで
●業務用エアコン:30メートルまで
●工場用エアコン:90メートルまで
冷媒配管を追加充填して延長できる機種のエアコンもありますが、そうでなければ移設を行う必要があります。
プロの業者に確認し、改善することをおすすめします。
まとめ
エアコンが効かない場合の対処法を紹介してきましたが、上記の中で、原因が見当たらない場合はエアコン自体が故障している可能性があります。
「故障かな?」と思った際は、お気軽にお問い合わせください。
