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厨房ダクト火災 防ぐにはどうすればいいの?

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厨房ダクト火災 防ぐにはどうすればいいの?

大気が乾燥する冬は火の用心です。今回は厨房ダクト火災について、なぜ起こるのか?どうやって防ぐのか?立入検査についてや弊社にご依頼いただいたダクト清掃のデータからわかることをご紹介します。

1, 厨房ダクト火災はどんなときに起こっている?

近年、火災件数は増加傾向を見せています。新型コロナウイルスの影響で2020年には一時的に減少したものの、翌年以降は再び増え続けています。

特に飲食店での火災が急増しており、調理中の火の取り扱いや防火対策の不備が原因とされています。これらの火災は、店舗だけでなく周辺への被害も拡大するリスクがあるため注意が必要です。

こうした状況を受け、火災予防に対する意識を見直すとともに、適切な防火対策を講じることが求められています。

※参照元:令和6年版 火災の実態(速報版)

厨房火災の原因は、調理中に火をつけたまま放置したり忘れたりすることが約半数を占めます。 他にもコンロ付近の布巾やその他可燃物が落下したり接触したりすることにより起きています。さらに、厨房周りに付着した油脂やほこりに引火するとダクト火災となります。

※参照元:総務省消防庁「消防白書」より

2, 厨房ダクト火災を防ぐ方法は?

厨房ダクト火災を防ぐ方法は日々の清掃、メンテナンスです。特に調理で油を多く使用し、営業時間も長い飲食店ではレンジフードやグリスフィルターを日常的に清掃する必要があります。 少子化や働き方改革などで飲食店の従業員確保が難しい中、こうした日々のメンテナンスを実施するのは難しい場合もあるのではないでしょうか。そうした場合は定期的に業者に依頼することをお勧めします。

ダクト作業前写真

業者に委託しない場合は、どこを、どのように清掃すればいいか、点検票や清掃要項がまとめられた東京消防庁のガイドラインが公開されていますので、参考にしてください。

【参考】:飲食店の厨房設備等に係わる火災予防対策:東京都消防庁
ダクト作業後写真

3, みんないつ清掃してるの?

弊社では昨年度、1,000件以上のダクト清掃作業のご依頼をいただき、実施致しました。
洗浄頻度は1年に1度や半年に1度、3か月に1度など、お客様により様々ですが、全体としてダクト清掃実施件数が多い時期は4月,5月でした。
空気が乾燥しがちな冬の時期(11月~2月)にも、依頼件数が増えています。

4, 立入検査って何をチェックされるの?

飲食店の営業許可の更新時期や、近隣で火災等起きた場合等に自治体の保健所の立入検査が入ることがあります。

立入検査については東京消防庁から立入検査標準マニュアルが公開されています。

立入検査標準マニュアル(一部抜粋)

  • 打ち合わせ

検査員は、効率的な検査等が実施できるように、検査等を実施する前に関係のある者と打合せを行う。
ただし、事前の通知を行わない場合は、検査等前の打合せを省略できる。

  • スケジュール等

事前に検討した検査項目及び検査経路に基づき、班編成や班ごとの実施場所などを説明する。

  • 立会

検査員は、検査等の実効性の向上や危険箇所への立入における安全確保等の観点から、必要に応じて、検査場所の状況に精通した者の立会いを求める。

  • 事前準備において不明確であった事項等

過去の指導事項の改修状況や改修後の管理状況、最新の防火対象物点検報告や消防用設備等(特殊消防用設備等)点検報告において不備事項とされたものの改修状況など、事前に把握しきれなかった事項について確認する。

  • 実態の変化

人事異動などによる関係者及び防火管理者、自衛消防組織等の防火管理面の変更、増改築の有無、用途の変更、テナントの変更、工事の有無や内容など、防火対象物の実態に変化があったか確認し、必要に応じ検査項目を再検討する。

  • 効率化への配慮

最新の防火対象物点検報告や消防用設備等(特殊消防用設備等)点検報告の内容等が良好と認められる場合は、効率的に立入検査を実施するため、当該点検部分の検査項目について、防火対象物の状況に応じて省略することができる。

  • 重大な消防法令違反等を発見した場合の情報共有

防火対象物の位置、構造、設備又は管理について、スプリンクラー設備等の主要な消防用設備等が過半にわたって不適・機能不良となっているものなど、消火、避難その他の消防の活動に支障になる状況が認められた場合は、違反処理への移行と並行して、速やかに警防担当も含め消防本部全体で必要な情報共有を行い、消防活動全般において留意すること。無届の大幅な用途変更・増改築を発見した場合も同様の対応を行うこと。

  • 火災発生危険等の緊急性

「階段に消防の活動に支障となる物件が存置されている。」、「可燃性ガスが滞留する場所で、ガスコンロを使用している。」など、火災の予防上猶予できない場合には、改修(計画)報告書の提出を待つことなく、違反処理へ移行する。なお、緊急性が高く、速やかに違反是正の指導を必要とする不備事項がある場合は、立入検査終了後でなく、その途中で違反処理へ移行する。

5, 最後に

厨房ダクトを日頃から清掃し清潔に保つことは、ダクト火災防止だけでなく、衛生面や設備機能面でも重要です。また厨房で働く人の働きやすさや仕事の質、ひいては提供する料理の味や見た目にも間接的に影響を与えているかもしれません。
弊社でも、仕事がうまくいかなくなったときは自分自身や自宅の整理整頓を見直すことを指導されることがあります。最適な職場環境を維持したい、そんな方々のお手伝いができればと考えています。 

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