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マイボトルとペットボトルのLCA比較を深堀り!日本全体の排出量と金額換算!

エコトピック
脱炭素関連
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NHKの「マイボトルってどのくらいエコ?」 データで検証!というページに、マイボトル使用時とペットボトル使用時のLCAの比較が紹介されていました。
非常にわかりやすい内容なので、一部ご紹介したうえで、さらに深堀りしてみました。

自動販売機ペットボトル水は、水道水&マイボトルの10倍のCO₂排出量!

NHKの「マイボトルってどのくらいエコ?」 データで検証!というページには、いくつかのパターンに応じたCO₂排出量が紹介されていました。

常温販売や、冷蔵販売などのパターンもありましたが、下記のパターンのCO₂排出量に着目し、特に、最もCO₂排出量の多い自動販売機のペットボトルの水と、水道水をマイボトルに入れた場合で比較しました。

パターンCO₂排出量
自動販売機で水を買った場合250g-CO₂ 以上
ペットボトルの水をマイボトルに入れ替えた場合約 140g-CO₂
水道水をマイボトルに入れた場合約 25g-CO₂

自動販売機ペットボトル水は、水道水をマイボトルに入れた場合の約10倍のCO₂を排出している、という結果でした。

マイボトルにしたら、日本全体でどれくらいCO₂削減できる?

前項のデータを元に、自動販売機のペットボトル水のCO₂排出量を250g-CO₂とし、水道水のマイボトルのCO₂排出量を25g-CO₂と仮定した場合、日本全体でペットボトル飲料のCO₂排出量の概算量を出してみました。

※前提1:2021年のペットボトル出荷本数を234億本とする(大きさは区別しない)

出典:PETボトルリサイクル推進協議会

※前提2:出荷された全てが自動販売機で販売され、中身は水であると仮定

ペットボトルLCA

自動販売機ペットボトル水を水道水マイボトルにした場合に削減できるCO₂排出量を225g-CO₂とした場合の、日本全体のペットボトルからのCO₂排出量と、杉が吸収するために必要な面積を計算してみました。

日本のペットボトルLCA 杉換算

結果は、自動販売機のペットボトル水を水道水のマイボトルにした場合に削減できるCO₂は526万5千t-CO₂、杉の年間で吸収するCO₂ 8.8tとした場合(林野庁)必要な面積は、北海道の面積の約 72倍という数字でした。

すごい数字になりました。たかが”ペットボトル”とは、もう言えません。

「私だけペットボトル買っても、対して変わらない・・・」の積み重ねが、この結果です。

炭素価格で考えると、いくら分?

今回出した日本のペットボトルのCO₂排出量を、世界の炭素価格に置き換えてみました。IEAの炭素価格の将来予測も踏まえて出してみました。

日本のペットボトルLCA 金額換算

12,000円換算したところ、2022年で631億8千万円となりました。IEAの炭素価格予測が2030年、2050年について公表されているので、仮に換算してみたところ、すごい額になりました。

最後に

今回の計算は、少し大げさな前提だったかもしれません。

ただ、ペットボトルやマイボトルの中身が、水ではなく、お茶やコーヒーなどの場合は、茶葉やコーヒー豆の肥料生産や輸送にかかるCO₂排出量も加わるので、追加でCO₂が発生すると推測できます。

そう考えると、今回出した数字は、そこまで大げさなものではないのかもしれません。

ペットボトルのリサイクル率は90%を超えております。燃料価格高騰の影響と、各メーカーが、ペットボトルから再生されたペットボトルを利用する取り組みが広がる中、リサイクルペットボトルの買い取り価格が高騰しています。

リサイクルできるし、ペットボトルでもいいのではないか、そんな雰囲気に流されてしまいそうですが、CO₂削減に最も効果的なのは、マイボトルであること、そしてその効果、影響力の大きさを知っていただき、日々の生活の選択基準にしていただければ幸いです。

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