エコ・プランのSBT目標【2030年までにSCOPE1,2を50.4%削減】に向けて、導入が不可欠と考えている商用バンの電気自動車について、国内で販売するメーカーがないことが弊社の課題でした。そんな中、フォロフライ株式会社さんからEVバンが販売されたニュースを発見し、早速話を伺い、試乗してみました。
今回は試乗してみた率直な意見と、弊社の検証について、簡単にご紹介します。
既存の商用バンより一回り小さいけど、積載量950㎏!
後部座席がないこともあり、荷室は広々としており、950㎏の積載量があります。(既存商用バンは1000~1250㎏)
荷室の大きさ | 長さ | 高さ | 幅 |
---|---|---|---|
既存バン | 3000 | 1320 | 1520 |
EVバン | 2530 | 1270 | 1440 |
走行距離はカタログ値で300km!
気になる走行距離ですが、カタログ値では300km、実測値は210~270kmということでした。積載量を最大にした場合は200km前後走ることができるようです。
充電の規格がコンボツーというもので、日本のCHAdeMOとは異なるため、現状、街中の充電スポットでは充電できないタイプとなっていますが、アダプタを開発中で、近い未来、街中でも充電できるようになるということでした。
充電方法と充電時間は?
充電時間は普通充電で7~8時間程度のようです。並列で充電する場合は5台まで可能で、電流を増やす場合は充電設備メーカーに交渉が必要ということでした。
補償は5年間もしくは12万キロ!
バッテリーの劣化も気になりますが、5年間もしくは12万キロの保証があるようです。バッテリー交換は現状、中国の設備でないと交換できないようですが、国内でも交換できるように計画中、ということでした。
ちなみにメンテナンスや車検の費用は、ガソリン車と変わらない(項目が減るので安くなる可能性あり)そうです。提携している全国のガソリンスタンドにて、事前に連絡することで、対応してもらえるようです。
リースも対応可
リースも対応可能でした。リースの場合は、別途提携会社との交渉が必要となります。保険料なども合わせて確認、検討していきます。
乗り心地の感想
独特な音(防音性)や、ブレーキの感覚は、日本車に比べると多少慣れない部分がありますが、走行や操作に問題はありませんでした。
バンパーが突き出ていないので、運転の苦手な私でも、運転しやすかったです。操作もわかりやすく、スムーズに乗ることができました。
最後に
EVのバンは、頭デッカチなイメージがあったのですが、このEVはそんなことはありませんでした。
既存の商用バンと、全く同じようにEVバンを使える、という考えはないのですが、今回、どこまで既存の使用方法と合わせることができるのか、関連する担当者にも同行してもらい、実際の車を見て、試乗して、イメージを膨らまし、検証することができました。
日本の車を全てEVにした場合、原発10基分の電力が必要になる、再エネでそこまで賄えるのか、といった議論や、そもそもEVを生産する際のエネルギーや、バッテリーのリサイクルや廃棄までのLCAを考慮した場合、ハイブリットと比べてどう評価すべきか、といった議論もあります。
今回試乗させていただいた車のバッテリーについては、すでにリサイクルについても取り組みが始まっているようでした。
今後も様々な視点で、検討を続けていきます。