梅雨が始まり、ジメジメとした蒸し暑さがやってきました。室外から室内に入ったとき「暑い!」と冷房のスイッチをONにする方も多いのではないでしょうか。ただ、「設定温度を下げてもなんだか暑い」と感じ、さらに設定温度を下げると、電気代ばかり上がってしまうことにも。
今回はそんな時、効果的な除湿についてご紹介します。
暑い、と感じる温度と湿度の関係は?
私たちは、気温が何度で、湿度が何%の時、「暑い」と感じるのでしょうか。
わかりやすい指標として、厚生労働省が公表している【暑さ指数 WBGT】をご紹介します。
※厚生労働省 熱中症を防ごう
この指数は熱中症を予防するために、【注意】【警戒】【厳重警戒】【危険】というステージで、熱中症の危険度を知ってもらうためのものです。危険度ごとにアラームが鳴る熱中症計にも利用されています。
この指標によると、例えば、30度でも相対湿度が40%なら、注意レベルですが、25度でも湿度が100%なら厳重警戒レベルとなります。つまり、「暑い」と感じる要因は気温だけではないということです。
除湿と冷房の目安は?
では「暑い」と感じたとき、除湿にするのか、冷房にするのか、何を基準に判断するのが良いのでしょうか。
一つの目安として、気温が28度 相対湿度が50%未満 にすることをお勧めいたします。この状態なら、熱中症指数は注意レベルに抑えることができます。
湿度が極端に高い場合は、除湿運転(ドライ)にして、湿度を下げてから、【弱冷房運転】といった機能に切り替えるのも、効率的に「暑い」状態を回避しつつ、エネルギー消費を抑える工夫の一つです。
もちろん、大きな窓際の席や、排熱量の多い機器がある、暑い屋外から作業して帰ってくる人がいる場所などでは、この設定では不十分なこともあります。
また、人によっても、睡眠時間や食事の有無などによっても熱中症の危険度や、それに関連する暑さの感じ方は違ってくるので、あくまでも目安として参考にしてください。
最後に
今回は「暑い」と感じる要因を、気温と相対湿度という観点から考え、冷房や除湿の活用場面について、簡単に紹介させていただきました。
ただ、私たちは「暑い」と感じたら、ついつい冷房や除湿などの機械に頼りがちですが、電気を使わなくても涼しくする工夫はあります。
吸汗・速乾・吸湿が良い服を着る、冷たいタオルで体を拭く、首や足を冷やす、外から戻ったら一度顔を洗って、顔を冷やし、べとつきの原因である不快な汗も洗い流す(女性は化粧があるので難しいですが)などです。関連グッズも市販されています。
在宅勤務も増えていることを考えると、自宅でアナログな方法で除湿をする方法もいくつかあるようです。凍らせた保冷剤や、水を入れて凍らせたペットボトルをタオルの上に置いておくだけで、空気中の水分が結露し、タオルに吸収されるため、除湿効果があります。
そうした工夫をしても、やはり暑いときは暑いです。暑さを我慢すると熱中症の危険もあるので、効果的にエアコンの冷房や除湿機能を活用し、エネルギー消費を抑えながら、年々厳しくなる暑さを賢く乗り切っていきましょう。