2020年11月8日(日) 総合 午後9時~ NHKスペシャル 感染防止 AIが示す『注目技術』
NHKでは2020年11月初めまでに世界中で公表された新型コロナウイルスに関連する英語の論文およそ20万本をAIに学習させて分析するプロジェクトを進めました。その結果、明らかになった3つのポイントを動画で解説(上記リンクより参照)。その中で感染予防の注目キーワードで2位に『紫外線』がランクインしました。その注目技術商品をご紹介します
目次
アルコール除菌などの接触型から『非接触型』による殺菌/ウイルス不活化技術へ
Care222®は、人や動物の皮膚や目に安全で尚且つ、紫外線本来のウイルス不活化・殺菌能力を保持した新しい紫外線光源です。従来、紫外線によるウイルス不活化や殺菌には、波長254nmの紫外線が用いられてきましたが、皮膚傷害などが発生するリスクが高く、人体への直接照射は避けられてきました。
それに対し、ウシオ電機が開発した「Care222®」は、自社のエキシマランプ※に特殊な光学フィルタを組み合わせることで人体に安全な200~230nm紫外線のみを照射。これにより、有人環境下においてウイルスや細菌の付着が疑われる空間や環境表面(建材や器具、衣服などに)に直接照射してのウイルス不活化・殺菌を可能にしました。
※ ウシオ電機222nm紫外線殺菌・ウイルス不活性化技術「Care222®」ご紹介動画 はこちらから
ウシオ電機のエキシマランプと特殊な光学バンドパスフィルタ
エキシマランプ(水銀を含有しないエキシマ発光による紫外線ランプで、ウシオ電機は222nmを主波長とする単色紫外線光源を使用)と特殊な光学バンドパスフィルタを組み合わせ、人に優しい紫外線波長域(200nm-230nm)のみを照射します。なお、本技術は米国コロンビア大学(所在地 : 米国ニューヨーク市)にて2012年に特許化され、ウシオ電機は全世界における独占実施権を有しています。
Care222紫外線による皮膚や目に対する安全性について
『新型コロナウイルス感染症』のウイルスにも効果はあるの?
広島大学病院 感染症科 大毛宏喜教授、同大学大学院医系科学研究科ウイルス学 坂口剛正教授グループにより進められていた、ウシオ電機株式会社の222nm紫外線ウイルス不活化・殺菌技術「Care222TM」を用いた新型コロナウイルスの照射実験にて、新型コロナウイルスの不活化効果が確認されました。
殺菌/不活化に必要なエネルギー量
下記の表の右側に「Care222TM」で照射される222nmの場合と、一般的なUV-Cランプなどで照射される254nmの場合の Dose for 3log reeducation(99.9%不活化するという意味)に必要な照射量の記載があります。
➀照射量=積算光量(単位:mJ/c㎡)=UV照度(単位:mw/c㎡)x 照射時間(単位:秒)で表示
➁様々な菌やウイルスについての記載がありますが一番下に新型コロナウイルスの記載があります。
➂新型コロナウイルスを99.9%不活化するための照射量は3.2mj/㎠と記載があります。
➃機器から20㎜離れた距離で5.4mwなので、同じ距離で1秒照射すると5.4mj/㎠の照射量になるため0.63秒で不活化するということになります。
事務所などで使う場合の除菌にかかる目安
- 事務所の床から天井までの高さを2m80㎝
- 照射面から20㎜で5.4mj/㎠
- 新型コロナウイルス不活に必要な照射量3.2mj/㎠
【計算】 5.4mj/㎠÷140^2=0.00027551mj/㎠
3.2mj/㎠÷0.00027551=11615秒
つまり193.6分かかります。
※簡易的な計算の為、実際の設置場所においては異なる場合もございます
- 事務所の卓上から天井までの高さを2m10㎝
- 照射面から20㎜で5.4mj/㎠
- 新型コロナウイルス不活に必要な照射量3.2mj/㎠
【計算】 5.4mj/㎠÷105^2=0.000489795mj/㎠
3.2mj/㎠÷0.000489795=6533秒
つまり108.9分かかります。
天井にダウンライト!『空間』と『表面』を除菌、ウイルスの不活化
除菌・ウイルス不活化までの時間は照射面からの距離により異なります
設置台数の選定
照射する機器から照射する面および空間(除菌・ウイルス不活化したい場所)までの距離により、照射される面積が異なります。計算を行い必要な数を選定してください