省エネ設備を企業が導入する際に大きな支えとなってきた、エネルギー使用合理化等事業者支援事業(省エネ補助金)が、今年度は電力需要の低迷に資する設備投資支援事業費補助金(省電力補助金)と別れて公募され、採択されました。
平成31年度の結果が、SIIのHPにて公開されました。
出典:SII公開データ
第3者が権利を有していないと思われる部分を抜粋して、簡単にご紹介いたします。
※第3者が権利を有していると判断された場合、本ページ内容を削除させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
省エネ補助金の申請、採択件数
新規事業の申請・採択件数は、申請数が956件に対し、採択数が863件となり、採択率は90%となりました。
中小企業の申請・採択件数は、申請数が608件に対し、採択数が535件となり、採択率は88%となりました。
省電力補助金の申請、採択件数
新規事業の申請・採択件数は、申請数2963件に対し、採択数が2020件となり、採択率は68%となりました。
中小企業の申請・採択件数は、申請数が1746件に対し、採択数が1320件となり、採択率は76%となりました。
【省エネ】【省電力】の違い
【省エネ】【省電力】の違いは、既存設備及び更新設備の双方の使用エネルギーが電気のみの場合は、【省電力】を選択となります。照明設備更新は【省電力】となります。
だだし設備使用者が大企業の場合は、【省エネ】となります。また複数年度事業、原単位改善を行う事業、連携事業又は年度またぎ事業である場合は【省エネ】となります。
事業概要 : https://sii.or.jp/cutback31/uploads/panflet.pdf
省エネ率
採択された工場・事業場単位の平均省エネルギー率は18.1%でした。設備単位(省エネ補助金)の平均省エネ率は設備により5.5%から40.7%となりました。設備単位(省電力補助金)の平均省電率では、同じく設備により10.3%から67.5%となりました。
補助金申請でよくある間違い(一部抜粋)
①既存設備の稼働状況が、実際と違う!?
申請時の省エネルギー計算で既存機・導入機の仕様から算出したエネルギー使用量と、更新後に稼働して計算または計測されたエネルギー使用量が計画通りにならないことが稀にあります。
計画省エネルギー量が未達となる場合は、補助金返還の可能性があります。
②一括値引きされた見積書を添付している
補助対象経費と対象外経費を分けて記載する必要があります。また、値引きを費目ごとに分ける必要があります。
③提出された三者見積もりの見積条件が異なっている
三者とも省エネルギー基準を満たし同じ条件の見積もりが必要です。異なる場合再度、見積もりの必要があります。
④設置図面と設備一覧、写真の突合用記号が一致していない
計画通りの事業であるかを確認するため、事業完了後に提出する実績報告書内の整合を取る必要があります。
⑤執行団体へ事前に相談せず、補助事業の計画変更をしている
内容変更によっては補助金の支払いができないこともあるので、必ず事前に相談が必要です。
⑥補助対象設備のエネルギー使用量を正しく計測できない方法でエネルギー使用量のデータを取得している。
再計測や、補助金の返還となる場合があります。
⑦成果報告のデータ報告期限を正しく把握できていない。
工場・事業場単位では事業完了の翌々年度5月末まで、設備単位では事業完了後90日以内に報告が必要です。
最後に
今年度のエネ合は、【省エネ】と【省電力】に分けて行われました。来年度はどのような形で実施されるのか、現時点では確認できかねます。どちらの補助金を活用すべきか、申請には何が必要か、省エネ計算はどのように行えばいいのか、これらの情報を確認することは手間がかかり、労力を要します。
弊社はお客様の立場に立った省エネ診断とご提案をさせていただき、申請、施工、成果報告までサポートいたします。是非お問合せください。
こちらもご参照ください。