これから冬に差し掛かって、暖房を使われる方が多いのではないでしょうか。皆さんが使われている暖房ですが、そもそもなぜ室内を暖かくできるのでしょうか。
冷房の仕組みはネット上でもよく見かけますが、暖房の仕組みはあまり知られていません。
今回は暖房の仕組みについて詳しくご説明します。
どうして室内が暖かくなるの?
外気の“熱“を室内に取り入れているからです。
エアコンの中では、室内機と室外機の間を「冷媒」と呼ばれるガスがぐるぐる回っています。冷媒は空気中の「熱」を運ぶ役割をします。
熱交換器はエアコンの室内機の内部と室外機の内部にあり、冷媒が運んできた「熱」を乗せたり、降ろしたりする「駅」のような役割を果たします。
では冬の暖房時、外気は冷たいのに熱をどのように取り入れるのでしょうか。イメージが付きにくいですが、それを可能にしているのが、エアコンに充填されている冷媒です。
暖房の冷媒サイクル
①気化した冷媒がコンプレッサー(圧縮機)で圧縮され、高圧高温(約80℃)となる。
②高圧高温の冷媒ガスはガス管を通って室内機の熱交換器で、室内の冷たい空気にさらされ、液化する。(約50℃に冷やされる。)
※この時、室内の冷たい空気は熱をもらい、温風に代わる。(暖房となる)
③冷やされ液化した冷媒は、液管を通って膨張弁に入る。
④膨張弁を通過した冷媒はさらに圧力が低下し、0度前後の低温低圧になって室外機の熱交換器に入る。
⑤低温低圧の冷媒は、熱交換機で冷媒より温度の高い外気から熱をもらい、液体から気体へ蒸発する。(約5℃で蒸発し気化する。)
※この時、より熱を得られるよう、熱交換器に外気の風が送られる。この風は熱を冷媒に奪われるので、室外機から出てくる風は冷風となる。
⑥気化した低温低圧の冷媒にコンプレッサーで圧力を与え、また高温高圧にする。
この①から⑥の繰り返しで、部屋を暖めています。
最後に
エアコンの暖房がどのように部屋を暖めるのかを理解できると、エアコンの能力を保つために必要なことがわかってきます。エアコンの室内機も室外機も、周りの空気の流れをスムーズにすることで能力を発揮します。
例えば、室外機の熱交換器部分にホコリやゴミが詰まっていると、霜や氷が付きやすくなり、熱交換の効率が悪化し、暖房の効きが悪くなり、余計なエネルギーが消費され、電気代が増えます。
本格的な冬が来る前に、室外機の熱交換器の洗浄をしておくことをお勧めします。
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