2019年9月8日から9日にかけて、関東に上陸した台風15号の影響で、神奈川県横浜市の建物屋上に設置されていた10馬力のビル用マルチエアコンの室外機が横転するトラブルが発生しました。
この室外機の重さはなんと約250キロ! 15から20キロのブロックを2個設置し、防振架台を付けた状態での横転でした。
横浜市の最大瞬間風速は41.8m/s!
気象庁の過去のデータを検索したところ、2019年9月9日で最も風が強かったのはAM3:20で、最大瞬間風速は41.8m/sでした。
今回は幸い、外装のみの損傷だったため、4人がかりで室外機を起こし、外装パネルの交換という対応となりました。
台風で倒れないためには?
今回の台風15号のように、今後強烈な雨や風が伴う台風は規模、頻度ともに増加する予測が出ています。そんな中、エアコンの室外機が巨大台風に耐えるためには何が必要なのでしょうか。
夏場の気温や湿度が高くなる時期に起こる台風の際にエアコンが使えなくなる、という事態は可能な限り避けたいものです。
例えばアンカーを打って固定する、という方法もあります。アンカーは通常のコンクリート土台の上に、150㎜程度の室外機用コンクリートがある、など様々な条件がそろわなければ打てないようです。そうした環境が整っている設置場所はかなり限られます。
アンカー以外では、室外機の下に固定するブロックの重さや数を増やすなどの対策も考えられます。
最後に
今回の台風は関東を直撃し、多くの被害が出たり、まだ停電が続いている地域もあり、影響が出ています。気候危機が他人ごとではない事態になってきていることを実感する機会となりました。
これから頻度や威力が増していく台風に対して、ライフラインに近くなっている業務用エアコンを、どう設置していくか。とにかく風に耐えられる重さを付ける等、考えられる対策を、お客様とともに検討してまいります。