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【間もなく二次公募開始】R4年度補正省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業補助金と工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業の違いは?

補助金情報
官公庁
工場設備 イメージ

今回は、「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業補助金」と「工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業」をご紹介します。

事業の省エネルギー化の推進のための設備導入を考えている企業であれば、この補助金を有効活用できる可能性があります。

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業補助金って何?

事業概要

この補助金は、一定のエネルギー消費効率の基準を満たす生産性、及び省エネルギー性の高い設備(産業ヒートポンプ)の導入に要する設備費の一部を補助するものです。

令和4年度まで「先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金」と呼ばれていましたが、名称を変更しました。

企業の複数年にわたる投資計画に対応する形で今後3年間で集中的に支援が行われる予定で、特に中小企業の潜在的な投資需要を掘り起こすことが重要視されています。

省エネ補助金の3ヵ年集中的支援について

従来、複数年に渡る事業については、年度の切れ目に事業の実施ができない期間が発生していたが、この支援の実施にあたって、複数年の投資計画に切れ目なく対応できる新たな仕組みが創設されました。

集中的支援

経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー課 令和4年度第2次補正予算省エネ支援策パッケージ

また、支援規模は今後3年間で5,000億円ほどが予定されています

補助内容は?

補助の対象となる設備は、以下の4つです。
a.先進設備・システム
b.オーダーメイド型設備
c.指定設備
d.EMS機器

それぞれについて、どのような設備が対象なのか、またどのような省エネルギー効果の要件が求められているのかを簡単に説明いたします。

a.先進設備・システム

この補助の対象となる設備は、SII(環境共創イニシアチブ)がホームページで先進設備・システムとして公表した補助対象設備で、例えば以下のものが該当します。
・水素・バイオマスボイラ
・高効率工業炉
・ドレン回収装置
・ガスエンジン発電システム
・地中熱回収型空調システム
・気化冷却装置 等

また、省エネルギー効果の要件として、以下のいずれかの基準を満たす必要があります。
1.省エネ率 30%以上
2.省エネ量 1000kl以上
3.エネルギー消費原単位改善率 15%以上
(全て原油換算量ベース)

b.オーダーメイド型設備

この補助では、事業者の使用目的に合わせて設計・製造する設備であって、設計図書などの納品物があるものが対象となります。

また、以下のいずれかの基準を満たす必要があります。
1.省エネ率 10%以上
2.省エネ量 700kl以上
3.エネルギー消費原単位改善率 7%以上

c.指定設備

この補助は、SIIが定めたエネルギー消費効率の基準を満たし、SIIが補助対象設備として登録・公表したものに適用されます。

具体的には、以下のものが該当します。
・高効率空調
・業務用給湯器
・高性能ボイラ
・工作機械
・プラスチック加工機械 等

これらの設備については、そもそもSIIが予め定めたエネルギー消費効率の基準を満たす設備しか対象とならないため、特に省エネルギー効果の要件はありません。

d.EMS機器

対象の設備は、SIIが補助対象設備として公表したエネルギー・マネジメントシステムです。

必要な要件は、「EMSの制御効果と省エネ診断等による運用改善効果が、原油換算量ベースで省エネルギー率2%以上を満たす」ことです。

補助率・補助金額はどれくらい?

各事業の補助率や補助金額は以下の通りです。

 補助率(中小企業者等)補助率(大企業、その他)補助金上限額
a.先進設備・システム10/10以内3/4以内15億円
b.オーダーメイド型設備10/10以内3/4以内15億円
c.指定設備設備種による設備種による1億円
d.EMS機器1/2以内1/3以内1億円

申請のスケジュールと注意点

応募時期・申請後のスケジュール

スケジュール

一次公募は既に終了してしまっていますが、二次公募は間も無く開始されます。
応募期間は5月25日(木)〜6月30日(金)です。

交付が決定した後は、指定の事業期間(2024年1月31日)までに発注・設置・支払いの全ての作業を行う必要があります

もし交付決定前に契約や発注を行ってしまっていた場合は補助の対象外となってしまうので、注意が必要です。

申請の注意点

この補助金に新規事業として申請する場合、令和4年度補正省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金に申請する必要があります。

令和5年度も省エネルギー・需要構造転換支援事業費補助金が実施されていますが、これは令和4年度以前に初年度採択された複数年度事業を対象としており、新規事業の公募は受け付けておりません。

工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業って何?

「工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業」(SHIFT事業)は、「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業補助金」と似た事業であり、工場・事業場における脱炭素化のロールモデルとなる取り組みを支援するものです。

この事業では、以下の四つの事業内容に関する支援を受けることができます。

  1. CO2削減計画策定支援(補助率:3/4、補助上限:100万円)
  2. 省CO2型設備更新支援(補助率:1/3、補助上限:5000万円~5億円)
  3. 企業間連携先進モデル支援(補助率:1/3、1/2補助上限:5億円)
  4. 補助事業の運営支援

「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業補助金」との違いとしては、設備の更新だけではなく、CO2削減計画の策定を支援したり、企業間の連携によるサプライチェーンの脱炭素化に取り組んだりと、補助の適用範囲が広いことが挙げられます。

こちらの補助は3月の上旬に応募の締め切りがあったものの、令和7年度まで実施される予定なので、今後も応募のタイミングがありそうです。

最後に

脱炭素を進めるために設備の更新をしたくても、省エネ効果の高い設備はその分導入費用も高く、なかなか手が出せないことも多いと思います。

そのような時に、「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業補助金」「工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業」のような補助金を効果的に使うことで設備導入のコストを大幅に削減できます。

今回ご紹介した二つの補助金についてより詳しく知りたい方や申請を検討している方は、ぜひ以下のお問い合わせフォームからお問合せください。

現場調査や見積作成は規模や内容にもよりますが、1か月程度、また申請書類作成も1か月程度かかります。

ただ、内容により、まだ、間に合う場合もございますので、お気軽にご相談ください。

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