お客様から、大学内の研究室にあるエアコンの更新工事をご依頼頂きました。
エアコン自体は問題なく使用できておりましたが、約20年前に設置された古い機器で、冷媒ガスはR22で生産終了しておりました。今後故障した際に冷媒ガスの在庫が少なくなっているため、修理が難しくなる可能性があり、今回エアコン工事を行うことになりました。
作業対象のエアコンがある部屋は、今は研究室として使われていますが、以前は倉庫として使われていました。当時はその部屋に相当な電圧を要する実験器具が置かれていたため、電圧の問題を考え、隣の部屋のブレーカーから電気を引っ張ってきていました。
しかし、倉庫から研究室に移行した際、その実験器具は別の倉庫へ移動されていました。
そのため、今回のエアコン工事に併せて、隣の部屋にあったブレーカーを研究室内に移設し、隣の部屋から引っ張る必要が無いように電気配線経路の工事を行いました。
お客様から、「ブレーカーを研究室内に移設したことで、これまで把握できていなかったブレーカーの位置を知ることができ修理や工事がスムーズになる」「新しい機器に入れ替えて室内機の外観がきれいになった」と喜びの声を頂きました。
コラム
- R22の冷媒ガスとは
R22の冷媒ガスの特長は、毒性がなく不燃であるため、安全に使用できエアコンや冷蔵庫など様々なものに使われておりました。
しかし、R22はオゾン層を破壊するので、日本では徐々に使われなくなり生産が終了しました。2022年現在も、発展途上国では生産が続いていますが、2030年には原則全廃となります。
R22を使っていた機器にR32などの新冷媒を入れることはできません。冷媒の化学的特性および冷凍機油が異なるため、機器自体の更新工事を行う必要があります。
また、R22の販売が終了したことで、今後故障した際に修理が困難になったり高額になったりする場合があります。
◆下記の記事もご参照ください。
エアコンの2020年問題?R-22全廃
※2019年3月公開記事